
|対 象|企業の産業保健スタッフ
|設 定|登場する人物と企業の概要




A社の概要
─ ある日、がん検診のことで話があるということで、田中常務理事が理事長室に呼ばれました。

田中さん、最近は高齢化が問題となっている。うちの健康保険組合の加入者は50代、60代の社員が約半数を占めている。何かの情報番組で、「腫瘍マーカー」という検査は、手軽にがんを発見できると聞いたことがある。うちの健康保険組合ではがん検診として胃がん検診や大腸がん検診は取り入れているが、腫瘍マーカー検査も追加してみるのはどうだろうか。

ありがとうございます、山田理事長。現在、保健事業部の方でも社員の高齢化に関する調査を進めております。がん検診として腫瘍マーカーを追加する案については、費用や効果の面からも詳細に検討する必要があります。さっそく、調査を進めて報告書をまとめさせていただきます。

よろしく頼むよ。加入者のがんが早めに見つかって治療に繋がれば、本人にとっても、企業や健康保険組合にとっても良いことだからね。
─ 山田理事長から相談を受けた田中常務理事は、実際の職場で従業員の健康管理を担う立場からの視点も必要と考え、あなた(菊池)に声をかけました。

健保で保健事業部長をしている佐藤さんからは、がん検診に腫瘍マーカーを追加する案について、健保の立場からの意見を聞きました。ただ、実際の職場で従業員にどのような影響があるのかは、健康管理部門の視点も必要だと思います。菊池さんはどう考えますか?

なるほど、重要な問題ですね。検討しますので、時間をください。
ワークを行う前に、次の2つの課題について考えてみましょう。
| メリット | デメリット |
|---|---|
| 早期発見 | 治療・検査による負担 |
| 負担が少ない検査方法 | 偽陽性 |
【補足】
あなたは、A社の健康管理部門に所属する産業保健スタッフの菊池です。
田中常務理事から「がん検診に腫瘍マーカーを追加すること」について意見を求められました。
山田理事長(意思決定者)の思いや企業・健保の置かれた状況に寄り添いながら、職域がん検診マニュアルをベースとした、あなたの立場での見解を説明してください。腫瘍マーカー検査のメリットとデメリット、従業員の負担などを踏まえて考えてください。
腫瘍マーカーの値は、体の中にあるがんの量を反映する指標として用いられますが、がん以外の疾患の影響で、がんがなくても高くなることがあります。
その他、加齢や妊娠、月経、飲酒、喫煙、薬の成分などが、がんの量とは無関係にマーカーの値に影響することもあります。
また、がんがあっても値が高くならないこともあります。
腫瘍マーカー検査で値が高かったとしても、値だけでは診断ができないため、多くの腫瘍マーカー検査は、診断の参考になる検査の1つとして、画像検査やその他の検査とともに行います。
また、全てのがんについて腫瘍マーカーが見つかっているわけではありません。
| 腫瘍マーカー | がんの種類 |
|---|---|
| CEA | 甲状腺がん、肺がん、食道がん、胃がん、大腸がん、胆道がん、すい臓がん、乳がん、子宮頸がん |
| CA19-9 | 胃がん、大腸がん、胆道がん、すい臓がん |
「がん情報サービス:国立研究開発法人国立がん研究センター」をもとに作成
動画はワーク終了後に確認してください。

