
|対 象|労働衛生機関の産業保健スタッフ
|設 定|登場する人物と企業の概要




XX株式会社概要
─ YY労働衛生機関の佐藤は、ある日、来年度の健診プランについて情報共有を行うため、XX株式会社に訪問しました。すると、XX株式会社の健診担当者から、がん検診のことで相談があると言われました。

佐藤さん、がん検診のことで相談があります。先日、山田社長に「ここ半年の間に、37歳と36歳の女性社員が立て続けに乳がんになったと聞いた。何かの情報番組でも、若い人で乳がんになることがあると聞いたことがある。うちの従業員は女性の割合も多いので、我が社の乳がん検診を、無料で受けられる対象年齢を20歳以上へ引き下げよう」と提案されました。佐藤さんのご意見をお聞かせください。

なるほど、承知しました。厚生労働省が提示する職域がん検診マニュアルというものがありまして、そのマニュアル内では、乳がん検診の対象年齢を「40歳以上」と定めています。20歳以上に引き下げることは、エビデンスも不十分ですし、仮に20歳台の若い女性が受診し、要再検査の結果を受けた場合、その中には「偽陽性」といって、本来病気では無いのに、過剰に「陽性が疑わしい」と診断されてしまい、むしろ心理的負担が増すというリスクも伴います。なので、乳がん検診の対象年齢の引き下げは必要ないのではないかと考えます。

なるほど、よく分かりました。佐藤さんのご意見を山田社長に伝えてみます。
─ 2週間後、田中総務部長の話を聞き、山田社長が佐藤に直接話を聞きたいとのことで、対話をする機会が設けられました。

佐藤さん、先日は乳がん検診について、ご意見をいただきありがとうございました。田中から聞き、たしかに乳がん検診の対象年齢を20歳に引き下げるというのは、やりすぎかなと思いました。しかし、実際にうちの会社では直近で36歳、37歳と若い女性社員で乳がんに罹った従業員がいました。うちは女性社員も多く在籍しているため、今後は企業の方針として、女性の健康に力を入れていきたいと考えています。できるだけ多くの女性社員に受けさせたいのですが、ご意見を伺ってもよろしいでしょうか。

なるほど、ご相談いただきありがとうございます。一度、私どもの労働衛生機関に話を持ち帰り、当機関に所属する産業保健スタッフと検討いたしますので、時間をください。
あなたは、労働衛生機関の産業保健スタッフの菊池です。
山田社長からの相談を受け、佐藤(渉外担当)は、一度、YY労働衛生機関内に話を持ち帰り、改めて返答するとしました。菊池(あなた)は、佐藤から産業保健職としての意見を伺いたいと相談を受けました。山田社長(意思決定者)の思いや企業の置かれた状況に寄り添いながら、職域がん検診マニュアルをベースとした、あなたの立場での見解を説明してください。
ただし、対象年齢の引き下げについて必ずしも可否を断言する必要はありません。

【解説】女性を見ると、年齢別の乳がん罹患率は、20代後半から少しずつ増え始め、35歳以上で急激に増える。

2021年、参照:全国がん罹患データ
動画はワーク終了後に確認してください。

