職域のがん検診を学ぶ eラーニング

|IV|労働衛生機関向け:産業保健スタッフ

|IV-2|シナリオ
腫瘍マーカー 編

対象と設定

|対 象|労働衛生機関の産業保健スタッフ

|設 定|登場する人物と企業の概要

菊池
山田
田中
佐藤

XX株式会社の概要

  • A社の関連会社で、自動車部品の製造業部門を担う。
  • 従業員数200名(男女比6:4)、年齢層:30代~60代(平均年齢48歳)。
  • 胃がん検診と大腸がん検診を実施している。

ストーリー

─ YY労働衛生機関の佐藤は、ある日、来年度の健診プランについて情報共有を行うため、XX株式会社に訪問しました。すると、XX株式会社の健診担当者から、がん検診のことで相談があると言われました。

田中

佐藤さん、がん検診のことで相談があります。先日、山田社長に「従業員の健康のためになることをもっとしたい。うちの企業は高齢化も進んでいるし、会社で取り組んでいるがん検診を強化できないだろうか。」と相談されました。私としては、腫瘍マーカーをオプションで付けるだけなので、追加したらいいのではないかと考えてみたのですが、佐藤さんのご意見を伺いたいです。

佐藤

なるほど、ご相談いただきありがとうございます。一度、私どもの労働衛生機関に話を持ち帰り、当機関に所属する産業保健スタッフと検討いたしますので、時間をください。

課題

ワークを行う前に、次の2つの課題について考えてみましょう。

  1. 腫瘍マーカー検査によるがん検診のメリットとデメリットを考えてください。
    メリット デメリット
    早期発見 治療・検査による負担
    負担が少ない検査方法 偽陽性
  2. 陽性になった人は次にどのような行動をとることになるでしょうか?
    その人の立場になって考えてみましょう。また精密検査の結果、がんではなかった場合も考慮してください。

【補足】

ワーク(15分)

あなたは、労働衛生機関の産業保健スタッフの菊池です。
田中総務部長からの相談を受け、佐藤(渉外担当)は、一度、YY労働衛生機関内に話を持ち帰り、改めて返答するとしました。菊池(あなた)は、佐藤から産業保健職としての意見を伺いたいと相談を受けました。山田社長(意思決定者)の思いや企業の置かれた状況に寄り添いながら、職域がん検診マニュアルをベースとした、あなたの立場での見解を説明してください。腫瘍マーカー検査のメリットとデメリット、従業員の負担などを踏まえて考えてください。

資料

腫瘍マーカーの値は、体の中にあるがんの量を反映する指標として用いられますが、がん以外の疾患の影響で、がんがなくても高くなることがあります。
その他、加齢や妊娠、月経、飲酒、喫煙、薬の成分などが、がんの量とは無関係にマーカーの値に影響することもあります。
また、がんがあっても値が高くならないこともあります。
腫瘍マーカー検査で値が高かったとしても、値だけでは診断ができないため、多くの腫瘍マーカー検査は、診断の参考になる検査の1つとして、画像検査やその他の検査とともに行います。
また、全てのがんについて腫瘍マーカーが見つかっているわけではありません。

腫瘍マーカー がんの種類
CEA 甲状腺がん、肺がん、食道がん、胃がん、大腸がん、胆道がん、すい臓がん、乳がん、子宮頸がん
CA19-9 胃がん、大腸がん、胆道がん、すい臓がん

「がん情報サービス:国立研究開発法人国立がん研究センター」をもとに作成

動画で学ぶ(7分)

動画はワーク終了後に確認してください。