
産業保健経営学研究室教授森 晃爾 教授
産業保健経営学研究室は、2012年4月に発足した研究室です。
産業保健経営学とは、それぞれの企業において、取り巻く環境や企業文化に適合し、健康に関する基本方針”に基づいた産業保健サービスを提供するために、
- 体制とシステムを構築し、
- ニーズに基づくプログラムを発展的に展開し
- 活動の評価を経営的側面と医学的側面から行うとともに、
- 利害関係者に対する説明責任を果たす
ための必要な研究・開発を行う分野です。
産業保健経営学を研究分野とする当研究室では、法令の義務という狭い枠組みを離れ、企業として貴重な財産である人材の健康保護(Health Protection)と健康増進(Health Promotion)を積極的に行い、健康面の成果だけでなく、経営面での成果を得ることを前提とした産業保健活動推進に関する研究を行っています。
現在の具体的な研究テーマは、グローバル展開する日本企業におけるグローバル労働安全衛生マネジメントシステムの構築と運用に関する研究、統括産業医の機能とコンピテンシーに関する研究、企業経営に貢献する産業保健活動の在り方に関する研究、生産性を含む経営文脈による産業保健活動の評価に関する研究等です。
少子高齢化社会を迎えた日本においては、一人ひとりの人材のSustainabilityが企業のSustainabilityに結付き、ひいては社会全体のSustainabilityに繋がる環境になっているといえます。働く人の健康を通じて、これからの社会活力の向上に貢献できるよう、研究および人材育成を行っていきます。
産業保健経営学の使命
産業保健経営学とは、
「それぞれの企業において、取り巻く環境や組織文化に適合し、企業の”健康に関する基本方針”に基づいた産業保健サービスを提供するために、体制とシステムを構築し、ニーズに基づくプログラムを発展的に展開し、活動の評価を経営的側面と医学的側面から行うとともに、利害関係者に対する説明責任を果たすために必要な研究・開発を行う分野」
である。
そのような専門分野を担う産業医科大学産業保健経営学研究室は、
- 産業保健の基盤的知識・技術と働く人および企業組織に対する深い理解を強みとし、
- 専門分野内外の幅広いネットワークを活かして、
- 働く人のウェルビーイングの実現と企業の健全な発展のために、
- 社会および企業内システムにアプローチし、ひいては社会のサステナビリティー向上に貢献すること
を使命とする。
使命を果たすための取組みの成果を、働く人のウェルビーイングの実現と企業の健全な発展のための
- 使命を共有する人材の量および質
- 有効なプログラムに関するエビデンスの量および質
- 企業組織内の産業保健システムモデルの完成度
- 社会システム構築への貢献度合い