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201001:第93回日本産業衛生学会総会 若手優秀演題賞受賞報告

研究室ブログ

[年間を通して随時、修練医がリサーチや監査等、様々な活動に参加・同行しております。

 活動報告、感想等を随時掲載しております]

 

4年次修練医の清水崇弘です。

過日開催された第93回日本産業衛生学会総会で、前年度の修練事業所から「某製造業における咀嚼の状態と喫煙の関係」と題する演題を発表させていただき、僭越ながら若手優秀演題賞を拝受しましたので、ご報告いたします。

 

研究デザインはもとより、統計用語やデータに即した適切な解析法の選択など理解も不十分で五里霧中の状態でしたが、今回の若手優秀演題賞拝受につながる発表ができたことを大変光栄に感じています。

 

本調査では、喫煙者と一度も喫煙したことがない非喫煙者との間で、咀嚼に問題を感じている人に差があるかどうかを検証しました。非喫煙者と比較し、喫煙では、有意に咀嚼に問題を感じている人が多いという結果が得られ、口腔環境の悪化により歯牙喪失が起こり、咀嚼に影響を与えている可能性が示唆されました。歯牙・歯周環境は一部不可逆的な側面もあるため、就労可能年齢の比較的若年層に対し積極的な禁煙勧奨を行う指標の一つになり得ると考察しています。

 

今回はコロナ渦のため直接発表をする機会に恵まれず大変残念でしたが、今後も研鑽に励み、産業医学の振興に寄与したいと考えています。現在は「ESG」と「健康経営」について調査を行っており、今後この調査においても研究発表できればと思っています。

今後とも皆様からの厚いご指導ご鞭撻の程、何卒よろしくお願いいたします。

 

[文責:修練医 清水 崇弘 SHIMIZU TAKAHIRO ]